地震被害はこうして起こる①!?
1995年に起きた阪神・淡路大震災で特に大きな被害が出た地域は、縄文時代の海の範囲と一致しています。
神戸の西端にある西宮の空中写真を見ると、縄文時代以降にできた旧河道が確認されます。ここには、昭和40年ぐらいまで人が住んでいませんでした。地元の人たちは、その地域は洪水など災害に弱いということを経験的に知っていたからです。ところが、高度経済成長期になると、このような土地にどんどん家が建っていったのです。
阪神・淡路大震災時の西宮周辺の図をみると、新幹線の高架橋が破損した地点は、すべて縄文時代の海や旧河道の上に広がっているのです。死亡者の分布も、同じ旧河道の上に広がっている。旧河道の上に建った家はわずか10秒の間に完全に崩壊して、そこで人が亡くなっているのです。では、この土地に家を建てた人はどういう人たちだったのでしょうか?
都市に人口が集中してくると、住居が必要になります。しかし彼らはそんなに財産を持っていないので、文化住宅とかミニ開発でできた安い家を買う。売り手は安い家を提供するために、安い土地を買い、構造計算の改ざんや手抜き工事を行って家を安く造る。
安い土地とは、昔の海や沼地や旧河道だった場所など、地盤が軟らかく、災害に弱い土地です。水田にも向かない土地だったので、地元の農民はそういう悪い土地から売り払っていきます。
こうして買いたい人と売りたい人の利害が一致しました。そういう地盤は湿っているので、上に建てた家の柱や土台は腐りやすいし、白蟻の被害も受けやすいのです。
そこで30年後、地盤の被害に遭った訳です。
まさに起こるべくして起こったのです。
人気blogランキングへ
不動産に関するご相談はこちらから
投稿者: welworks 日時: 2006年09月05日 21:48 | パーマリンク