不動産の『真の価値』とは何なのか?②
①の続き
近年、年功序列や終身雇用といった就労の形態が崩され、
人材の流動化が進んでいます。
ようやく来年から段階的に定年退職を迎えようとしている
団塊の世代は、会社最優先で頑張り、自分を押し殺して
職場に尽くし、係長、課長、部長のポストを手に入れてきました。
この日本が世界のトップに仲間入りできたのも、この団塊の世代が
身を削ってきたからにほかなりません。
ところが、『人材』という観点から団塊の世代をみると、
肩書きこそ立派だが、ほかの会社ではどの程度、
発揮できる能力があるのかは、全くわかりません。
人生の大半を過ごしたその会社のことについては熟知していて、
当然、仕事もできる状況にありますが、
はたして、他の企業で通用するかは、未知数です。
一生涯、同じ勤務先という限られた職場環境で
年功序列により人材の価値を高めていったものの、
人材市場からみると、多少見劣りしてしまいます。
一方、団塊世代の子供達(団塊ジュニア)は、
こうした封建的な企業中心会社から解放され、
親世代に比べれば、転職や企業の障壁も低い。
また企業に頼らない就労形態が浸透したことで、
働き方の自由を手にし、雇用流動化の時代を自由に生きるようになった。
しかし、企業に頼らない反面、実力で生きていかなければなりません。
絶えず、第三者に評価判断され、自分の価値を意識する事を、
訴求され、自己評価も欠かせなくなりました。
前置きが長くなりましたが、
こうした団塊ジュニア世代の人材評価は近年しばしば耳にする
『売りやすい』『買いやすい』という現在の不動産価値と似ています。
バブル崩壊以前のマンション価値は、所有しているだけで、
何もしないでも、自然に価格(価値)が上がる事が期待できました。
高度経済成長の波に乗り、経済全体が底上げされたため、
不動産をどう運用していくかなど、考える必要もなく、
ただ、保有していれば、それなりに価値を生み出す事ができました。
このサークルは毎日会社に出勤し、日常業務をこなしてさえいれば、
昇進も昇格も手にいれられた、まさに団塊の世代の就労とそっくりです。
団塊ジュニアの人材評価と現在の不動産価値が似ているのは、
ジュニア世代が自己責任、自助努力を強いられる実力主義で、
「収益」や「利回り」という結果や成果によって評価されるようになった点です。
まさに、市場と向き合いながら「結果」を追求する構図がどちらも共通しています。
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投稿者: welworks 日時: 2006年11月10日 16:44 | パーマリンク